コロナ禍とマインドフルネスの難しさ

 まだまだ不安症の症状が治らない私ですが、それでも少しづつ考え方を変えるように心がけ、以前よりはまし、昨日よりはましという状況を作るようにしています。おかげさまで、死にたくなるほどの辛さはなくなってきました。回復している理由はカウンセラーもありますが、色々と自分なりに考え方を変えるように努力していることが一番かもしれません。

よくうつにならないためにはマインドフルネスを言われますが、結局このマインドフルネスがコロナ禍では不安を改善できなくなってしまったことが、今回の不安症の症状の酷さを招いた気がしています。

マインドフルネスとは、「“今ここ”に意図的に意識を向け、価値判断をせず、ありのままに受け入れている状態」

私が欠かさずやってきたこと。それは、毎日への感謝です。これはマインドフルネスの基本。今のことだけに集中する。過去は後悔につながり、将来は不安につながる。今に集中。それがコロナ禍で、不安は消えてくれなかったのです。

ほぼ毎日、仕事があり、ある程度の収入があり、昨年引越しができて、次男と二人で暮らすことができていて、またブラ君がうちにきてくれて、お利口さんになっていることへの感謝。これは幸せになるには十分と自分で思っていたのですが、それでも５月くらいから体調が大きく崩れ出しました。

仕事ですが、９月に転職とほぼ同時に、引越しをしたのは、とりあえずコロナ禍で在宅だったから。いずれ出社に戻るのは分かっていましたが、そうなったらそうなったで心配すればいいやと思っていました。

初めは６月から出社のはずでした。それを４月くらいから心配し始め、心の準備をしていたのですが、８月に延期になり、９月に延期になり、１０月に延期になり、今はデルタの増加から１月に延期になりました。その度に、会社に戻ったらどうしよう、通勤はどうなるんだろうと不安を抑えられなかった。今までのずっと在宅の状態から全くどうなるのかわからない先を考えざるを得ず不安になっていたところで、マネージャーと大激突。その理由の一つは、私は十分に人と直接つながる努力をしていないというもの。転職以来一度も出社できず、一人の同僚とも会ったこともなく、在宅状態の中、私の中では、このマネージャーには何度も孤独感、疎外感は相談してきたけど、コロナだしと諦めていたところはあります。それでも私一人のせいだとは思えず、理不尽だとは思ったのですが、何しろ自信をなくしていた私は、マネージャーのことが正しいと思い、一人で落ち込み、悩んでどんどんドツボにハマって行きました。その後もさまざまなことが重なり、首になったらどうしようと不安になり、首にならなくても転職したいと思い、また転職なんかできるのか、不安が不安を産んでいきました。今に集中すると、仕事があり収入があることに感謝。それは毎日自分に言い聞かせたのですが、仕事があってもマネージャーとうまく行かず、仕事に自信が持てず、毎日が不安に。心はどんどん折れて行きました。

二つ目はコロナで人と会えなかったこと。

これはどうしようもありませんでした。今、現在、一緒に暮らしている次男以外誰も周りにいないのです。元々家族は日本だし。在米20年以上だから現地の友達は周りにいっぱいいたのですが、引越したことでゼロになりました。コロナで出かけられないうちは、諦めもついたのですが、今アメリカは外出は結構普通にします。そんな中、誰も一緒に出かける友達もいなくて、毎日の会話は仕事でのビデオ会話のみ。前述の通り、仕事はうまく行っていないので、余計ストレス。

これは今は一人を楽しもうと暮らしてきたのですが、笑って冗談を言ったりする友達がゼロ。これが本当に辛くて、このままここに住んでいたらずっと毎週末息子と以外は話すこともなく、友達と出かけることもなくと思うと、本当に不安でした。選択肢は、ここに住むことに決めて、新しい友達を作って行くことか、元いた州に引っ越すこと。そう考えたとき、私は今住んでいるこの土地があまり好きではないことに気がついたのです。悪い場所ではないですし、環境はいいのですが、何しろ土地的に保守的。銃を当たり前のように持っている人も多くて、またワクチン反対派もかなりいる土地。ここで友達作るのは大変だろうなあという気がして仕方なかったのです。

こう書いてみると、やっぱり引っ越すのは正解で、マインドフルネスの中でも、どうにも改善してくれなかった不安を変えるには、自分が動くしかない。それが引っ越しであり、引っ越すことによって転職への道も大きく開けます。今の職場が出社に戻った時、引っ越していたら通勤のストレスも半減です。

うつの症状がひどくなってからもう３ヶ月以上経ちますが、ようやく立ち直ってきた感じがしています。

ちょっと天気も悪くて外には出たくない日もあるのですが、ブラ君がいるので散歩は欠かさず。引き続き、不安に押しつぶされないように、マインドフルネスを続けて行きたいと思います。

美しい湖沿いのお散歩です。