不安症とうつ病

 最近、メンタルヘルスについては書いてきていませんでしたが、長年の読者のみなさんはご存知の通り、私はずっとうつ病に苦しんできました。今はうつのひどい症状はもうなくて、抗うつ剤にも頼っていません。不安症はもう性格みたいなもので、変えようがなく、共存しています。

なぜこのことを急に思い出して書いているかというと、言わずと知れたテニスの大スター、大坂なおみさんのニュースです。彼女自身がうつ病を告白したのはそれほど驚かなかったのですが、ショックだったのは周りのネットの反応です。昨日の彼女自身のツイッターで、うつ病なこと、元々内気で内向的な性格なことが書かれていました。アメリカなのでサポートする意見も多く、彼女のスポンサーであるナイキはいち早くステイトメントを出してサポート表明。一方で、スターとして失格だとか、わがままで自分のことしか考えていないとかの意見がたくさんあることに愕然としました。でもこれが正直、世間というものなんだろうなと思います。

私の立場なんて、なおみさんに比べたらちっぽけですが、それでもうつ病ということを告白したりするのはごく一部の人です。友達にも滅多にいいません。発病から10年以上経つ今でもです。不安症は無くならないので、性格みたいなものだと割り切って、ほぼ誰にもいいません。表向きは、アメリカで結構頑張ってキャリアも積んでいるので言わなければわからないと思いますが、自分の中では、この不安症が日々辛い。生き辛いのはもう無くならないんだなあと思っていて、どうしたら普通に生活できるのかに集中しています。

引っ越す前は、チャーチに行っていて、そのコミュニティの中で一緒に勉強したりで救われていました。コロナになってしまって、また引っ越して知らない街に今いるので、自分の中で、うつだなあと思う日は多くなってしまいました。なるべくヨガと運動をしていても、どうしようもない時はあり、特に冬は辛かった。今は夏になり、愛犬もいてくれているのでなんとか平常の生活をしています。それでも自分がうつであること、完全に治るということはないと自覚していますので、気を付けることができています。それは、うつ病歴10年だから。

一方なおみさんの場合は、まだ若い。そしてここ数年急に実力と共に世界的なスターになってしまったので、治療もままならないのでは。何もかもがニュースになってしまったら、余計にうつには逆効果。良い例は、今でも復帰できない中森明菜さんとか、長年適応障害と言われていた現皇后さまの雅子さま。そういう立場でうつと立ち向かうのはどれほど大変か、私のような一般人では想像もできないです。アメリカでは、近年スポーツ選手のうつも公にされるようになり、特に昨年水泳のMichael PhelpsがプロデュースしたHBOのドキュメンタリーはかなり響きました。

一つ言えるとしたら、私はアメリカという家族のいない国で、一人です。その中で、息子たちを育て、仕事をしていますので、常に気を緩めることができない。心配性、不安症はそんな中で、もう治ることはないので、私の治療は、根治ではなくて、マネージメント。症状とどう向き合っていくかになっています。一人では絶対に解決しません。だからこそ私に取ってはチャーチは本当に重要で、外せないものです。必ずしも宗教が解決とは限りませんので、そこは人によって、違ってきます。私が感じているのは、一人では絶対にこのメンタルの病気は治せないということ。

今、アメリカは幸いコロナは収束してきています。どんどん外の世界に出ることが可能に。今年、これからどういう一年になるのかわからず、不安症を抱える私はまだまだ不安ですが、地元のチャーチにも行き始め、また今月からは旅行も再開。念のためで、今まで休止していたドクターのアポも取りました。うつについては、落ち着いていますが、いつ何があるかわからないので、ドクターと今のうちに相談しておこうと思っています。

なんだかまとまりがなくなりましたが、なおみさん、まだ若いし、周りのサポートもあるでしょうから、しっかり治療してまた元気に復帰することを願っています。


週末は、ブラ君とハイキングしてきました。森だったので、虫が気になりますが、たまには遠出。






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