アメリカのER事情(2)

 続きです。

救急車では病院に行くのを拒否しましたが、翌週にプライマリードクターに予約をとって行きました。倒れた時に顔面をおそらく強打したのか、顔にかなりの痛み。そこでドクターがオーダーしたのは、頭、顔、首、背骨のCTスキャンです。運よく、すぐにCTをやってもらう事ができました。脳の異常があるとまずいので、その場で結果を待つように言われました。大体1時間で結果出るからと言われ、携帯の充電をしたかったので、30分は車で待って、その後戻って待つことさらに10分くらいかな。ドクターから電話が来ました。

結果、すぐにERに行けと。ドクターオーダーなので逆らうことはできません。病院は車で10分くらい。よく知っている病院なので、そこは拒否せずすぐに行きました。

ここからがアメリカのER事情です。

その病院は郊外の、比較的治安の良い場所であることもあり、ドラマで見るような、ガンショットで重体とか、ドラッグで気を失ってるとか、犯罪者が警察に連れられてとか、はありません。

それでも待合室はいっぱいでした。私はドクターが事前に電話していたのと、CTの結果をこちらの病院にも送っていたので、受付はすぐに済んで、簡単な問診もすぐに来ました。今の待ち時間は3時間位と言われ。だったらまた車に戻ってもいいか?と聞いたら、あなたのケースはドクターに聞いてみるので、待合室でどこにも行かないで数分待っててと言われました。

その間、周りを見てみましたが、待っている人は大体そんなに病気という感じではありません。ERは緊急程度の高い順なので、待っているということは、命に危険は無い人達です。

ではなぜそれでもERに来るのか?

それは人それぞれ事情があるとは思いますが、ここに緊急の事態以外で来ている人たちは概ね、無保険者ではないかと。保険がなければ、かかりつけの医者はありません。普段からドクターには行っていないので、何か病気や異常があればこうしてERに行くのです。ERは、保険がなくても処置を拒否はできません。緊急処置なので、普通にプライマリードクターに予約とってからスペシャリストに、さらに保険会社から承認をとってという手間もかかりません。支払い能力に応じて医療を提供するわけでは無いので、万人平等です。

3時間待ってでも、ドクターに会うにはERしか方法がないのが無保険の実情です。これはもうアメリカ何年住んでいても変わらず。今回久しぶりにERに行って、やっぱり何も変わっていないんだなあと痛感しました。

3時間待ちはまだマシなのかもしれません。

そして私はどうなったのかはまた長くなったので続きます。




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