うつになって

 ここ数ヶ月のうつの再発。ドクターには処方箋を強く勧められ、一時はエマージェンシールーム行きかという位悪化していました。何週間も苦しんで、オンラインカウンセリングにたどり着き、ここ2週間は、もうこれ以上生きたくない願望はなくなっています。そこまで酷かったのかと思われるかもしれませんが、実はそうです。こうして書けていることは確実に回復している証拠なので、自分でもああよかったとちょっと一安心。

確実にうつ状態に陥ったは５月。今９月も末になろうとしていますので、４ヶ月でようやくここまで来ました。その中で、うつになって良かったなと思えることがいくつかあって、それは自分が何をやりたいのかが明確になったこと。それは、もうこれ以上孤独でいる状態はやめたいのと、やはり日本に行きたいという思いです。

在米25年以上のアメリカ暮らしで、嫌な思いというのはありますが、日常生活で外国暮らしの苦労はもうないし、英語も全然苦労せず、本や映画はじめ、今の仕事は100％当たり前のように英語です。

じゃあ何がこんなうつ状態になったのかというと、やっぱり孤独感。近くに友達なし、子供以外の家族なし。そこに来て、もう日本へは10年以上帰っていません。日本の家族と最後に会ったのが2009年です。

帰れなかった理由は離婚です。10年以上前に最後に帰った時は、揉めに揉めて裁判所に2度行ってようやく許可をもらって行きました。弁護士代だけで数千ドル。その後も子供達がまだ１６歳未満だったため、パスポートの更新も私一人では不可能。金銭的に余裕がなかったこともあるし、実家とはあまり近い関係ではないこともあり、揉める位ならと後回しにしているうちに10年たってしまいました。

昨年本当は日本へ行く予定で、５月のチケットを取ろうとした矢先のコロナ禍。アメリカ市民である私は日本へ行くことは現実的に無理となりました。

日本に行きたい思いは、そこで封印したつもりだったのですが、コロナ禍の引越しでますます孤独になり、転職も前の職場の楽しい雰囲気がなく孤独感がどんどん強くなりました。

このコロナ禍がいつ終わり、自由に隔離の心配なく日本へ行けるのは分かりませんが、行けるようになったらすぐに行くつもりです。そう考えたら目標ができて、うつ状態の心が軽くなって行きました。

アメリカに来た理由は留学。２２歳でした。離婚したときはまだ３０代で、アメリカでずっと仕事に恵まれていたこともあり、日本に帰りたいとか全く頭をよぎることもなかったのに、この気持ちは自分でも予期していませんでした。アメリカ生活辛いということもないし。でも本当は無意識に行きたい気持ちを封印していたのかもしれません。どんなに長く住んでいても、やっぱり故郷はアメリカにはならないし、ずっと会っていない日本の家族、友達に会いたい気持ちは変わりません。関係は希薄とはいえ、今は元気な両親も既に高齢。いつ何があるかわからず。友達にも会えるうちに会っておきたい。今更ですが、10年以上帰ってないことが後悔になっていて、だったら行ける時に行かないと。

幸い、息子たちは二人とも１６歳を超しましたので、パスポートは父親の許可なく取りました。もう離婚での苦労は関係ありません。あとはコロナが落ち着いてくれるのを祈るのみ。行く準備はバッチリなので、そのことを考えているだけで、心が軽くなっています。

ようやく将来楽しみなこと、自分のやりたいことが見つかったことで、うつからは抜け出しつつあります。

もう2度とこんな孤独感は味わいたくないのが今回の教訓。

アメリカにいる友達たち４人が引っ越したその日に手伝いに来てくれます。木曜日に引っ越すので、週末はさらに別の友達たちがきてくれます。引っ越しすることで、ますます友達を大事に、そして自分のやりたいことを大事にして、うつに陥らないように心がけたいと思います。

暗い話にお付き合い本当にありがとうございました。私のうつ状態をシェアすることで同じように苦しんでいる方が一人じゃないと思って頂けたら嬉しいです。

そして今日もブラ君と夕方散歩。

だんだん陽が落ちるのも早くなってきました。夏も終わりで秋を感じます。