アメリカのリーダー達
週が明けて、暴動は収まっていますが、引き続き、黒人差別抗議は続いています。いつも平和な郊外のうちの町でも、暴動を恐れて、お店に板を貼ったりというところもありました。騒ぎは、ニュースで報道されている通りですが、週が開け、うちの会社でもリーダーたちが声明を出し、会社としてのフォローが続いています。メッセージはクリアーです。人種差別は絶対に許されない。会社として全力で協力してくという。ここにリーダーのあり方というものを強く感じました。
月曜日、出社(と言っても自宅勤務ですが)すると、会社のCEOからのメール。強く差別に対してと、会社としてやっていく次の行動、そして精神的なダメージのサポートの会社の対応が書かれていました。
その後も、会社のトップたちから次々とメールが。午後には、私のいる部署のトップが電話会議を開きました。その会議には、多分50名以上が参加していました。率直にトップからの気持ち、そして一番影響を受けている黒人の同僚たちが話す機会を持ちました。この会議は、それまでなんとなく他人事のように思っていた私も、色々と考えることとなりました。
そして全社員対象の電話会議での出来事。うちの会社、1万人以上います。その場で、CEOは思い余って涙を流したのです。それに続いて、会社のDiversity &Inclusion Officer(日本語でうまく訳せず。すいません。)のプレゼンでもやっぱり涙していました。
この2人、どちらも、黒人では無いのですが、マイノリティーです。特にD&Iのトップは、私が昔の会社でも偶然ですが、一緒に働いたことがある女性で、よく知っている人です。
この涙の意味は、本人のみぞ知るですが、こういう大きい会社、しかも社内メールや、電話会議がすぐにTwitter等に漏れてしまうくらい、注目されてしまっている会社のトップでいる意味を考えましたね。
大きな会社にいて、のんびり仕事させてもらっていますが、トップになるというのは相当なプレッシャーなはず。常にニュースになってしまう会社、何もしなければ批判され、何かしても批判される。言葉選びは相当気を使うと思います。そして、何より、彼らの行動を逐一注目しているのは私たち社員です。アメリカ、社員の信頼が得られないようなリーダーは、すぐに降ろされます。そんなプレッシャーの中、こんなただでさえ難しい、人種問題。黒人社員も含め、マイノリティーは多い会社です。ちょっとしたリーダーの行動が大きな問題に繋がる。そんな中での行動は相当なプレッシャーだと思います。そういうのに耐え、行動できるのがリーダーなんだなと思います。
アメリカみていると、こういう問題の出た時こそ、真のリーダーシップが問われると思います。平和にこしたことはありませんが、問題はどこでも起きること。今回のこの問題で、リーダーのあり方というものを改めて考えることになりました。
写真は、全社員会議の時に提示されたものです。社内のものですが、会社から、一般に公開してもいいという許可がありましたので、一部言葉を削除しましたが全文そのまま紹介します。
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