アメリカの現状

 在米30+年となってしまった私ですが、今の一番の趣味というか、毎日考えることはリタイアしたらどうするか。

もう答えはほぼ出ていて、ここで今シェア出来るのは、アメリカでリタイアするつもりはほぼ無いということです。

理由は色々あります。

一番は物価高。アメリカでは一度も休まず、ずっとフルタイムを継続してきました。お陰様で、シングルマザーでも収入は平均よりも頂いております。

一時期は生活が苦しかったのですが、転職をこの10年で出戻りも含めて4回。転職イコール給料アップだったので、今は生活は問題なく出来ています。

だからと言って、決して楽なわけではなくて、日頃から無駄に散財するようなことはしません。

休暇でゴージャスに休むこともなく、旅行といえば、息子のスケート遠征と、日本への里帰りのみ。高齢の親が健在なので、帰国すれば滞在費の足しを今も出してくれる。おかげで幸い日本への里帰りはそれほど自分のお財布は痛まず。ありがたい限りです。

これは今、きちんと仕事して、給料が出ているから出来ているわけであって、もしこの国でリタイアしたら、かなり生活は厳しくなります。

今住んでいるアパートのレベルに住むのはまず不可能。シニア向けの家賃お安めのアパートを探すことになります。

車がないと生活できない国ですから、車の維持費もかかります。

そして、これが一番の問題ですが、医療費です。

今は会社の保険がお陰様であるので、それほどキツくはないですが、それでも自己負担額は、年間何千ドル。メガネは必ず必要だし、歯医者も含めると、とんでもない金額を医療費に使っています。

昨年末、アメリカ最大手のUnited HealthcareのCEOを銃殺した犯人は、一部で英雄扱い。今でも全米が大注目です。それ位、この国の医療システムは狂っています。

誰もが、おかしいと思いつつも変わらない。

それは保険会社は、For Profit。お金を儲けるための会社だからです。病院も然り。医療器具メーカー然り。誰もが、人の命ではなくて、どうしたら儲かるかに目が向いています。そもそも論で、医療をお金儲けにしては行けないと私は個人的に思っています。

かと言って、この国は絶対に社会主義ではありませんから、この超資本主義思考は変わることはないでしょう。

住んでいる身では、医療を受けるのにまず心配するのが支払いのこと。安心して暮らすには程遠い現状です。


若い頃は、アメリカに夢を見て、こういう医療費が高いとか、物価が高いとかも、さすがアメリカくらいに思っていました。完全な資本主義。国、税金に頼らない医療。素晴らしい。頑張っていれば給料も上がって、豊かに暮らせるくらいに夢を見ました。

そんな思いも30年も経てば、現実がひしひしと見えてきます。

大量の貧困層。素晴らしい病院、医療機関はあるのに、貧乏人は保険も無く、あってもほけんがおりず医療なんて普通には受けられない。

ガンになっても自己負担が大きくて、誰もが寄付を募っている状況。

若い時は、このチャレンジ精神が、本当にキラキラしていました。

それが今では、常に努力しないと普通に生きていけないこの国に暮らしていく意欲は日に日になくなって行きました。

他にも諸々あるので、それはまた後日。

今日も寒いですが、頑張って仕事しています。





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